酒蔵見学~吉の川酒造店さん

福島県喜多方にある、「吉の川酒造」さん。
この日は生憎の雨降り。
雨に濡れた瓦屋根が、ピカピカ光っています。

まず案内していただいた、お米を蒸す釜。
レンガ造りの珍しいもの。
蒸気には良い蒸気とそうでない蒸気があり、中の2層になったレンガ釜は、乾いた良い蒸気になるそう。
その為、吉の川酒造さんでは、今でもこの釜を使用しているとのこと。
昔は石炭を熱源にしていました。

創業は明治3年。
会津藩から蔵免状をもらい、酒作りをはじめる。
大正10年から変わらない貯蔵タンク。
コンクリートの床は、当時とても珍しかった。

仕込みタンクには紙で目張りをし、雑菌が入るのを防いでいる。

蓋の上に乗せてある、人の頭ほどある石。
これは、地震時にタンク内のお酒が溢れないよう予防策。
昭和39年の大震災時、仲間の酒蔵が莫大な被害を受けた際にも、吉の川酒造さんでは、この石のおかげで、被害を免れた。

大正10年に建てられた、合掌作りの見事な蔵。
見てください。
この太い梁。
これだけの木材を集めるのは、当時でも大変だったそう。
もちろん、釘は1本も使われていません。

麹室内。

天井に空いた長方形の穴は空気穴で、暖かい空気と冷たい空気が出てくるもの。
これで麹室内の温度を調節している。
美味しいお酒をつくる為には、良い麹を育てることが重要。
去年の造り時には、2昼夜泊り込んだとか。

麹室を出入りする扉は、ご覧のようにとてもぶ厚い。

もと室。
お酒は「もと」がなくても出来ます。
しかし、美味しいお酒を造るには、「もと」があると無いとでは大違い。
もちろん吉の川酒造さんは、しっかり「もと」を造っています。

もと室で使用している蔵は、江戸時代に建てられたもの。
今でも補修をしながら、大切に使用しています。

この蔵の中が精米室。

自前の精米機で精米します。
昨年仕込んだ大吟醸用には、3昼夜休まず精米したそう。

敷地内にそびえ立つレンガ造りの煙突。
六角形の珍しい形をしており、国の重要文化財にも指定されている。
喜多方でも2棟あるのみ。

外からはこのように見え、吉の川酒造さんのシンボル。

「これはうちの誇りです」と、冠木専務が見せてくれた額。
受賞するには、全国の品評会で3回連続上位入賞しなければなりません。
品評会は2年に1度。
つまり、6年間優秀なお酒を造り続けないといただけない、大変名誉な賞。
全国に約1500軒ある酒蔵中、85軒しか受賞されておらず、福島県では2軒のみ。
当時の社長は、この技術を自分だけのものにせず、喜多方の酒蔵みんなに教え、喜多方のお酒の品質向上に努められたそう。
この賞は戦前のもので、今はもうありません。
大変貴重なものを拝見させていただきました。

吉の川酒造さんのラインナップ。


合資会社 吉の川酒造店
福島県会津喜多方字1丁目4635
0241-22-0059
※通常、吉の川酒造さんでは、酒蔵見学はしておりません。
特別に許可をいただいて、見学させていただきました。











