酒蔵見学 〜 竹の露合資会社さん
全国新酒鑑評会 第1部で、5年連続金賞記録という、現在も破られていない記録をもつ酒蔵
「竹の露合資会社」さん。
特に「白露垂珠」シリーズの人気は高く、地元羽黒はもちろん、全国にもファンが多数います。
「白露垂珠」という名前は、中国の詩人「酒仙李白」の七言律詩から引用し、その意味は、白露珠(たま)を垂れて、秋月に滴る情緒ある光景。
竹の露さんの蔵がある敷地は、むかし竹林に囲まれ、その葉から雫が垂れる光景に似ていることから命名したそうです。


仕込み水は、山形県の名峰「月山」の伏流水。
それを汲み上げ、昔使用していたタンクを利用して、一定期間貯蔵します。

恐ろしいほどの透明度。
深いタンクの底が、ハッキリと見えます。
水面が揺れていなければ、ここに水があることさえ気づかない程の透明度。
この水が竹の露さんに届くまでには、月山の山頂に降った雪が溶け、地価に浸透し、
約5000年の時間がかかるそう。
なんだかロマンを感じますね。

こちらはその井戸水を掘ったときの土。
これだけ多くの地層下に、この水脈はあったのです。

井戸水を掘った理由は、月山ダムの健造がきっかけ。
お酒の命でもある仕込み水が悪くなるのは明白。
どうすれば良いのか悩んだ果てに決断したのが、地下水を汲み上げること。
ダムに影響されない良質の水が、必ず出ると信じて掘ったそう。
そして悲願の水脈に当り、噴出した水には、驚きの結果が!

これは、その水の水質検査表。
特筆するところは・・・

一般細菌 〜 0(ゼロ)。
大腸菌 〜 検出せず。
これは凄いことなんです!
大抵の場合、○○未満という安全な数値を下回ってクリアとなるのですが、竹の露さんの水は、
0(ゼロ)。
つまり、まったく含まれていないのです。
なので、竹の露さんでは、この水を非加熱のままで、ミネラルウォーターとして販売。
名前はズバリ「生水」。
生の水を飲用として販売している例は他になく、全国でも竹の露さんだけ!

敷地外には、その仕込み水を無料で飲むことができます。
ワクワクしながら試飲してみると・・・
やわらか〜〜〜いっ!
とっても、やわらか〜〜〜〜〜いっ!
今まで飲んだ水の中で、記憶のかぎりで、一番柔らかい!
軟水に「超」がつく、超軟水。
毎日この水を汲みにくる地元の方もいるほどで、特徴はだし汁がきれいにとれ、お茶は口当たり柔らかく、ご飯も香り高く炊き上がるそう。
この水でコーヒーをいれたら、どれほど美味しいことだろうか。
機会があったら試してみますね^^

品質検査室や研究室を案内していただき、続いて麹室へ。

麹室は全部で3部屋。
作業工程によって使い分けます。

麹を元気に育てるためには、高温にしなければなりません。
よく上半身裸になって作業する写真をみかけますが、竹の露さんでは、全員白衣着用を義務付け、1日に2着3着は当たり前に交換し、汗が混じらぬよう最新の注意を払います。


正面玄関横に飾られた、賞状の数々。
その下には、白露垂珠のラインナップが。

白露垂珠に使用される酒米は、全て1品種につき、1生産者。
杜氏自ら栽培するものもあり、その全てを分かりやすくラベルに表記している。
また、ラベルの色は、そのお酒をイメージした色で、例えば青色は山田錦100%に使用されている色。
これは、山田錦という酒米は、「青空の多い年ほど出来が良い」とされているので、良いお米に育つように願って選ばれたもの。
ほかに、「この白露垂珠には何色のラベルにしようか」と、夜空を見上げて晩酌をいていると、
そこに輝く星色に導かれ、橙色に決まった「純米吟醸原酒」という、社長のエピソードも聞けました。
そこで私、1つ気になっていたことを聞いてみました。
漢字で書かれた「白露垂珠」と、ひらがなで書かれた「はくろすいしゅ」の違いは何ですか?
するとまた、興味深いエピソードを聞かせていただけました。
以前、地元で栽培された酒米「美山錦」を55%まで磨いて仕込んだ白露垂珠を蔵人みんなで利いたとき、その口当りの柔らかい出来栄えに驚いたそう。
白露垂珠といえば「端麗旨口」が信条。
「ふわりっ」とお米の旨味を広げた後は、「スパッ」とキレていく酒質。
しかしこの美山錦55%は、旨味が広がった後も、その余韻が残り、なんとも優しい味なのだ。
このお酒のイメージは、「白露垂珠」というイメージではないな。
ならば漢字ではなく、ひらがなにしてみてはどうか。
そうして命名されたのが、「はくろすいしゅ」だったそう。
ちなみにラベルの文字「はくろすいしゅ」は、前社長直筆のもの。
ここにもロマンがありますね〜
ひらがなの「はくろすいしゅ」、使用米によって色分けされたカラーラベルの「白露垂珠」の他に、
白ラベルの「白露垂珠」があります。
上記のものは、全て「原酒」。
それに対して白ラベルは、加水されたもの。
この加水される割合は、アルコール度数調整の為の割り水ではなく、出来上がった白露垂珠が一番美味しいと感じる割合を、毎年蔵人全員で検討し、決定されるもの。
だから、その割合は毎年変わるそう。
今回、竹の露さんを見学させていただいて一番感じたことは、「そこまでするかっ!」というくらい、
全てのことに徹底した拘りをもっていること。
「そこまでしないと、日本酒は売れない時代なんです」。
案内をしてくださった方の言葉が、深く胸に刻まれました。

米水人神 100%
地讃地匠 竹の露合資会社
山形県鶴岡市羽黒町猪俣新田字田屋前133
0235−62−2209
http://www.takenotsuyu.com/index2.html
※竹の露さんは観光蔵ではありません。
特別な許可をいただき、見学させていただきました。











